まず、この音を聞いていただきたいと思います。
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クルマを運転する方ならば、耳慣れたエン ジン始動音だと思われるのではないでしょう か。キーをひねり、セルモータ(スタータ)が 回る、あのときの音。詳しい方なら排気量 や、ひょっとしたら車種まで想像できるかも しれません。
実は、これは本物のエンジンではありませ ん。ご依頼を頂き、当社で開発したエンジン シミュレータの音です。シミュレータは、クル マのエンジンの動きを忠実に再現していま す。このため、スタータを回転させ、シミュレ ータのギアとかみ合わせると、あたかもエン ジンを始動したかのような音が聞こえてくる のです。この音こそ、精度の高い制御の証 と言えます。
- エンジンシミュレータ=2009年5月7日、愛知県刈谷市の当社工場で
もちろん、エンジンの回転波形のデータは 本物のエンジンを動かして集める必要があ ります。その波形を使ってモータを制御する ことで、エンジンと同じ動きを模擬すること が可能となります。さらに、収集した波形を 加工すれば、「より理想に近い回転の再現」 「異常発生の再現」といったことも可能にな ります。
また、本物のエンジンを使わずに、エンジ ンの周辺機器のテストができるのは大きな 利点です。本物のエンジンはガソリンを燃 焼し、排気ガスを排出しますが、モータな ら、その心配は不要で管理が楽です。デー タさえあれば1台で何種類ものエンジンの 動きを再現することができます。シミュレー タのメリットを実感できる製品ではないかと 考えております。